今回は、「レーヨン」の特徴を解説していきます。レーヨンは、化学繊維のなかでもっとも古い歴史を持っており、日本では1918年から製造が始まっています。主原料は木材パルプ。木材のなかにある繊維素(セルロース)を取り出して糸にしたものです。
レーヨンは、絹(シルク)を目指して開発された繊維で、見た目や肌触りが絹に似ていることから、「人工絹糸」とも呼ばれていました。高価な絹の代用品として重宝されてきた歴史を持っています。
現在、レーヨンは紳士服・婦人服の裏地として利用されているほか、下着やカーテンなどにも使用されています。また、シャツ、ブラウス、スカート、スラックスなど、制服・ユニフォームの素材としても活躍しています。
制服ユニフォーム レーヨン素材の特徴
光沢が美しく、肌触りが良い!
レーヨンの美しい光沢や、なめらかな肌触りは絹に似ていると形容されます。しなやかでやわらかい感触は、レーヨンの大きな特徴だと言えるでしょう。サラッとしていてベタつかない肌触りなので、裏地など皮膚と触れ合う部分に用いられるほか、涼感が得られるので春夏向けの素材としても最適です。
静電気を起こしにくい!
レーヨンは、化学繊維のなかではもっとも優れた吸湿性・吸水性を有しています。その性質は、静電気を起こしにくいというメリットにつながっています。
優美な印象を演出できる!
レーヨンは、やわらかさの割に重量があり、ドレープ性(※)にも優れています。シルクに劣らず、優美なシルエットを表現できることから、ドレスの素材として使われることも多々あります。
※ドレープ性とは?
衣類などに、ゆったりとしたヒダを入れることができる性質。ドレープ性に優れた素材ほど、自然で美しいヒダができ、動いたときなどにドレスやスカートが美しく開きます。身体に優美にまとわり、エレガントな印象を演出できます。
他の繊維と馴染みやすい!
レーヨンは、他の繊維と馴染みやすく、混紡にも最適です。ウールやシルクと混ぜることでコストを抑えられますし、合成繊維の吸湿性の低さや染色の難しさといった弱点をカバーするためにも用いられます。
土に還るのでエコロジー!
レーヨンの主原料は天然の素材である木材パルプなので、土中で微生物の作用によって分解されます。「土に還るエコな素材」としても注目されています。
レーヨン 取扱い上の注意点
レーヨンのデメリットとしては、水に弱いことが挙げられます。第一に、水分を含むと大幅に強度が低下します。また、水に濡れると縮むため、洗濯はドライクリーニングが基本です。いったん縮むと、縮んだままで元に戻らなくなってしまいますので、家庭での洗濯は避けたほうがいいでしょう。水滴や雨によって水ジミができやすいため、飲み物をこぼしたり雨に濡れたりしたときは、できるだけ早めにタオルなどで水分を拭き取って乾燥させることが大切です。
なお、レーヨンはシワになりやすい素材ですが、シワはアイロンで伸ばせます。ただし、上述のとおり水に弱いので、スチームアイロンはNG。当て布をしたうえで、必ずドライアイロンをしてください。
レーヨン素材のユニフォーム
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制服ユニフォームデザイン提案について
今回は「ユニフォーム素材 レーヨン」について書かせていただきました。
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