「色」というものに関しては、昔から様々な研究・実験・考察が重ねられてきました。現代では、色彩心理学やカラーセラピーといった分野も注目されており、服装・ファッションに限らず、生活やビジネスのあらゆるシーンで「色が持つパワー」が活用されています。
たとえば、「寒色を見ると落ち着く」と言われますが、実際に青系の色は身体の機能を活発にして、動脈圧を下げ、脈拍や呼吸数を減らす作用があり、リラックス効果をもたらすことは、多くの研究で明らかになっています。
ピンク色は精神を安定させる!?
ピンク色は暖色のなかでも、リラックス効果のある色として知られています。1979年、アメリカの科学者、アレキサンダー・シャウスは、シアトルのアメリカ海軍軽罪裁判所の独房の壁をピンクに塗る実験を行いました。ピンク色の独房に入った囚人たちは15分も経たないうちに攻撃性が弱まり、与えられた作業を容易にこなしたそうです。この実験以降、精神療法の分野では、リラクゼーションを行う部屋の内装にピンクを用いることが多くなったようです。アレキサンダー・シャウスは、ピンクの効果をこう説明しました――「ピンクは血圧を下げ、拍動を減らす効果がある。エネルギーをそぎ、攻撃性を弱めることで、精神を安定させる色である。」
ピンクは「幸福」と「希望」の色
色が持つ効果は一つではありません。ピンク色は、若い女性の肌の色とも言われ、人生を美しいものだと感じさせてくれ、人々に前向きなエネルギーを与える色だとされています。つまり、ピンクは「幸福」と「希望」の色というわけです。
制服・ユニフォームのカラーとしてピンクを用いる場合はどうでしょうか? たとえば、スリムになりたいと願う人の希望を叶えるエステティシャン、病気・ケガからの回復のお手伝いをする看護師など、相手に希望を与えるすべての職業の制服にピンクは適していると言えるでしょう。また、子供たちを幸せな気持ちにするので、託児所や幼稚園・保育園のスタッフのユニフォームにも向いています。
注意点を挙げるとすれば、多用すると「女の子っぽく」なりがちな点でしょう。淡いさわやかなピンクや濃い目の大人っぽいピンクを選ぶのもおすすめです。
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制服・ユニフォームに最適は、何色?
冒頭で触れたように、どんな色にも、その色特有のパワーがあります。しかしながら、制服・ユニフォームを選ぶにあたっては、色が持つパワーを意識している方は少なく、単純に自らの「好き嫌い」で選ぶ方も多いでしょう。もちろん、会社のコーポレートカラーに合わせて制服の色を決めるケースもあると思いますが、必ずコーポレートカラーを制服の色に採用しなければいけないというわけではありません(会社にもよると思いますが)。
大切なのは、「顧客にどんな印象を持ってもらいたいか?」「着る人(スタッフ)にどんなふうに振る舞ってもらいたいか?」ということです。そのためには何色が効果的なのだろうか?という考え方で、御社の制服・ユニフォームに最適な色を選んでくださいね。
最後に、膨大なバリエーションがあることで話題になった大丸・松坂屋の制服を。ピンクの制服は、どんな印象に映りますか?
制服リニューアル|大丸・松坂屋
https://sakura-panda-kan.jp/seifuku/
ユニフォームデザイン提案について
今回は制服ユニフォームの色効果「ピンク」について、書かせていただきました。掲載させていただいた、ピンクのユニフォームはe-UNIFORM取り扱いの一部です。「こんなピンクの制服を探している」など、ご要望がある場合はお気軽にお問合せください。
e-UNIFORMでは、店舗ユニフォーム・事務服・作業着のデザイン提案も行っています。ユニフォームリニューアルをご検討の際はお気軽にご相談ください。無料カタログ請求もご活用ください。