オフィスユニフォーム「揃っていない」がトレンド！？

同じデザインの衣服を着用することで集団意識が高まることは、ユニフォームの大きな役割だと言えます。しかしながら、スタッフ制服・業務ユニフォームがない組織が、それを導入しようとするとき、「この制服は好みでない！」「なんでこのユニフォームなの？」など、多かれ少なかれ反発があるものです。

今回は、ユニフォーム選びが難しい理由、また、どうすれば反発を招くことなくユニフォームを導入・刷新できるのかを解説していきましょう。

ユニフォーム・制服選びが難しい理由

選ぶ人と着る人が違うのが、私服とユニフォームの決定的な違いです。基本的に私服は、選択するのも、購入するのも、着用するのも同じ人。自分の好き嫌いだけで選べば済む話です。一方、ユニフォームは、着る人が選択・購入に直接関わらないケースがほとんどでしょう。当然のことですが、全員が着なければならないユニフォームは、好みの違いなどによって問題になることが少なくないのです。

オフィスユニフォーム

あえてユニフォームを揃えない理由とは？

そもそもユニフォームとは、複数の人間が着用する統一されたデザインの衣服のこと。つまり、「揃っていなければユニフォームではない」と言えますが、近年ではこの定義がゆるやかになりつつあります。たとえば、以下のような例が挙げられます。

・同じ企業内でも部署ごとに異なるユニフォームを着用する。
・同じ病院内でも職種によってユニフォームを分ける。
・同じ飲食店でも、スタッフの役割・グレードによってユニフォームを分ける。

これらは主に、企業や顧客の視点から、あえてユニフォームを揃えないパターンですが、最近では、着る人の視点から揃えないケースも増えています。違う言い方をすれば、ユニフォームに「個性」を認める動きがあるということです。

着る人がユニフォームを選べる時代に！？

ユニフォームにバリエーションを持たせるのは、近年のトレンドになっています。ある銀行では、ジャケットやスカート、パンツやベストを単品でコーディネートさせることによって、ユニフォームのバリエーションを広げました。パンツルックでも、スカートスタイルでもOK。簡単なアイデアで、画一的なユニフォームから選択肢のあるユニフォームへと変化を遂げた事例です。

軸になるスタイルは共通していても、スカーフやエプロン、ベストやブラウス、アクセサリーなどのバリエーションを増やすことで、ユニフォームに個性を持たせられるということですね。

事務服ベスト

まとめ

かつては、個人のパーソナリティより集団としての統一性が重視されましたが、近年は個性への配慮が進みつつあります。数パターンのユニフォームを用意して、社員が選べる企業も増えていますし、社員が参加する「ユニフォーム検討会」などを設置して、社員のニーズを反映しながらユニフォームを決める企業もあります。その他、「暑がり」「寒がり」「化学繊維へのアレルギー」といった個人の特徴に配慮する例も。

これからのユニフォームには、制服としての統一感を残しながら、着こなしやアイテムの選択など、個人の好みを考慮した柔軟性が求められるようになるかもしれませんね。